(おのず)(から)(みち) 345 管長 (かんなぎ)()(さち)(ひこ)

萬国統一世界平和大祈祷

 

*造化神社(さん)(ろう)実行へのいきさつ

 今年、()しくも令和元年の記念すべき年に、6月30日夜9時に造化大神宮に登山し、7月21日夜8時50分に下山を果たしました。

 参拝やご一緒の祈祷や勉強、応援の皆様には励みを戴き、大変有り難うございました。

 準備や後片付けや、休み無しの朝拝を伴に(はた)した教職員の皆様にも感謝申し上げます。

 思えば4年ほど前、本教の近年の歴史や式年祭について調べていた時のことです。

 今年で御教祖が明治32(1899)年世界平和大祈祷を行って百二十周年になることに気付いてしまったのでした。

 御教祖が数えの66歳、筆者は65歳になることにも気付いた時、この気付きは偶然でないく、神祖のお知らせと思い到ったのでした。

 二代三代管長が行われた記録はありませんし、百周年となる平成11(1999)年は、四代管長は数え74歳でした。

 体力的にも難しいでしょうし、当時の教内は色んな問題があり、そうした雰囲気ではなかったと思います。

 四月には次男が帰ったこともあり、色んな意味での環境が整うという、幸運にも恵まれたことに有り難く思っています。

 

 3年ほど前の責任役員会で相談した時、多分管長がまた訳の分からないことを言い出したと、困惑されたのではと思います。

 そんな身体に触られることは止められた方が、と心配して下さる声もありました。

 筆者はその時、ミイラになる訳じゃないから大丈夫ですよ、とお応えしたことでした。

 決めた期日が近づくにつれ、途中で気が変わったり健康不調になったりしないだろうか、との不安が無いわけではありませんでした。

 それは参籠中は勿論、その前にそうした事や、事件が起きないだろうか、もありました。

 しかし、神様にお任せすることであり、責任役員会も、まあやらせてみるかと反対もない中で、(さん)(ろう)の日を迎えることが出来ました。

*毎日の日課

 毎日の日課は、造化大神宮で寝起きする中で、朝4時〜5時に起きて下山し、手洗い、家の神殿の水を替え、ペットの世話をします。

 ペットは袋モモンガ(シュガーフライヤー)の雄で、この21日間は無理でしたが、時折幼稚園や保育園の子ども達と触れ合います。

 6時半からの教祖殿・本殿での朝拝を、参拝者や教職員と行い、家でも霊殿に参ります。

 朝食の後幼稚園・保育園・大教庁を回り、あれば仕事の打合せをします。

 9時過ぎには徳力山に登山して(ぞう)()(ぐう)の水を替え朝拝を行います。教祖殿・大教殿での祝詞を繰り返すのに加え、(しん)()()()を奏上します。この時参拝者がいれば、振り仮名付きで送り仮名も平仮名の神理賀詞の資料をお渡しして一緒にお唱えします。

 

 又、(かむ)(だから)(ごしんぽう)をお持ちの教師の皆さまには、(けい)(ひつ)と共にその祓いと活性の祈念をします。お昼までは、神宝の資料と共に、活用法や神事についてお伝えしたり、神理賀詞の解説や読み方の練習をしたりしました。

 この間、一時参拝の方が来られた時には、簡単なお祓いも行いますし、病気平癒やその他御祈願もお受けしました。

 昼食は下山して頂き、また13時過ぎに上がり、(じん)(たい)()(げん)その他希望により祝詞だけでなく、質疑にお応えしながら勉強します。又、

 天神奏詞や帰幽奏上詞、霊祀霊前告詞や霊魂安定詞他、霊祭や四魂や人体本言や言霊についての勉強をします。この間雑談もしますし、お茶ともぐもぐタイムも勿論あります。

 午後4時半位から、下山するのに大元稲荷神社→巫部家の奥津城→教祖奥津城教祖の父母等の奥津城→萩尾奥津城と巡拝します。

 夕食・沐浴後は7時過ぎに造化宮にて、同伴者がいればご一緒に夕拝をします。

 清祓・大祓を3巻奏上した後、神宝を以て祈願のあった病気平癒や、世界中をお祓いする気持ちで、祈念します。

 その後、鎮魂を行い、日本から世界中をイメージしながら世界平和を祈念します。

 午後9時過ぎには、参拝者に下山頂き、最後の祈祷を行って11時頃の就寝となります。

世界平和大祈祷の目的

 この参籠の前後も中程でも、自分探しの旅とか修業は如何ですか?や、悟りは開けましたか?等聞かれました。しかし、

 筆者にしてみれば、そんな贅沢をする積り

 

は毛頭ありませんし、神道の悟りはH.309313月に示したように既に開かれています。

 純粋に世界の平和を祈るという事で、御教祖の跡を追えるだけでも贅沢な幸せなのに、それ以上を貪る積りは無いのです。

 それでも、結果的に平和祈祷は自分を振り返ることでもあり、修業にもなる贅沢が出来た事に感謝しています。悩んでいた体重が7s位減り、血圧も正常値に近くなるという、現実的な御利益も戴いたことでした。

 食べ物に禁忌は無く、御神酒を頂いた日もありますが、毎日8千〜1万歩ほど歩く事で、代謝が良かったようです。

 バタフライ効果という言葉があります。

 ちいさな蝶の羽ばたきも、その数が増え気持ちが(こも)れば大きな風になるとの例えです。

 筆者と一緒の気持ちになって頂き、多くの人が世界平和と呟く祈念ば、きっと気持ちが籠り、世界の平和に繋がると信じるのです。

 そうした意味も込めて、参加者からも依頼があり来年も日程は減らすものの、7/3()夜〜12()の9日間行おうと思います。

 まだ先の事ですが、予定に入れて頂ければ筆者の励みにもなり幸いです。

 別のページに世界平和大祈祷の祝詞を提示させて頂きますので、宜しければご覧下さい。

*萬国統一について

 萬国統一と書くと不穏な侵略戦争をイメージする向きもあるでしょうが、そんなことではありません。世界が一つの国となり互いに助け合える、平和な世界がこの言葉に籠められているのです。

令和元年9月号 No.1267  2019-9