2015−1
平成27年1月号  No.1211

 (おのず)(から)(みち)    管長 (かんなぎ)()(さち)(ひこ)

   (古神道・神理教を“(ほん)(きょう)”と記します)

(うん)(せい)(H.21)・八徳Eの(あい)()

今年からの(うん)(せい)(=()(しょう))

 平成27年のお正月を迎えることが出来ました。皆様、お目出度うございます。

 今年は(きのと)(ひつじ)(きのと)(いく)(ぐいの)(かみ)()()(ひつじ)は ()()()(にの)(かみ)(つち)()で、(そう)(こく)です。

 来28年は(ひのえ)(さる)(ひのえ)(おお)()()(じの)(かみ)()()(さる)(おも)(だるの)(かみ)(かね)()で、又(そう)(こく)となります。

 近年を振り返ると、24年は(みず)(つち)((そう)(こく))をこね合わせるように、震災や台風被害の復興に取り組みました。

 25年は(みず)()((そう)(こく))()かし食物を調理する様に、必要な様々な物を作る年で、原発やTPPや沖縄等の方向性を定めつつあります。

 26年は()()((そう)(せい))()べる様に物事に命を吹き込む勢いと、努力が(みの)る年でもあり、昨年述べたように自然災害もありました。

 今27年は(そう)(こく)として見れば()の根が(つち)

()き回すような年ですが、良く見れば()(つち)で家屋を(たて)るような、創造の年となります。

 良い方に向かえば、来28年は()(かね)((そう)(こく))を曲げ一層堅固に前に進む年となるでしょう。

今年の(きっ)(きょう)

 今年はどのような年になるのでしょうか。

 政治では昨年1214日に衆議院選挙が行われ、アベノミクスの成果が問われ、今後の

方向性が決められる事になります。

 当原稿はそれ以前に書かれますから、期待(あるい)は不安ながらも(だく)となったか、他の政党の新たな提案に傾いたのかは分かりません。

 ただ、国力としての運勢が落ち込むのか、落ち込む時期を早めるか遅らせるのか、(はた)(また)回復へ向かうのかが、決まることになります。

 60年前の(きのと)(ひつじ)である昭和30年は、1月に 衆議院が解散し総選挙後も政権は移らず、日ソ交渉・日中貿易・日米防衛と外交が盛んです。

 国会混乱や私鉄スト等世相の乱れはあります。しかし、日本児童文芸家協会設立・無形文化財第一次指定・原子力研究所発足・南極観測参加等、文化・科学の進展がみられます。

 その他の(きのと)(ひつじ)年を辿(たど)ると、外国とは交流もありながら、アジア各国との交戦が有ります。

 国内では一揆や戦争や僧兵と(あるい)は寺同志争いもありますが、文化に()いては栄える年

が多いようです。

 (えき)(びょう)(はや)り大雨・大風・火事も多く、大きな地震や津波も何度もあっています。自然 災害や人為的な火災に一層注意しましょう。

 又()の根が(つち)()き回すような行動に気を付け、互いを活かし合うようにしましょう。

 (そう)(こく)であろうが(そう)(せい)であろうが()()(同じ星)であろうが、運勢は信仰と努力次第です。

 今年も信仰と仕事と奉仕に(はげ)み、健康で豊かな年となりますようお祈り申し上げます。

幸福への道程・八徳

 幸福への道程は、1.(しち)(ざい)(おか)さない。2.自分や先祖の(つみ)(はら)う。3.(しん)()を戴く((ちょう)()(きゅう)(ほう))4.(はっ)(とく)を積む。心掛けです。

 (ぼう)(とう)4.(はっ)(とく)Dの(ろう)(えき)をお伝えします。

1.(しち)(ざい)2.(はらい)の守りから、3.(ちょう)()(きゅう)(ほう)4.(はっ)(とく)と、攻め(積極策)に転じています。

(あい)()

(あい)()とそれを(さまた)げる(つみ)・御教祖の教え1

 人は(ある)(とき)(しょう)(どう)(てき)に又は正義心・犠牲的精神を(もっ)て、自分を捨てても他人を愛そう・救おうとすることがあります。この衝動は神の心、(すなわ)(あい)()という、人に(せい)(らい)(そな)る本能です。

 しかし、いつも自分を大切にし、人を愛し・救い続けるのは、難しいことです。

 人は(ある)(とき)(しょう)(どう)(てき)(あるい)自己保全・防衛的精神を以て、他人を見捨てることがあります。

 この衝動は(いわ)(ゆる)()(さん)という(むさぼり)(七罪のB)(けん)(たい)という文字通りの(おこたり)(@)です。

 正義心・犠牲的精神も自己保全・防衛的精神も神から戴いた心の動きですから、互いに自己主張(あるい)は非難し合うものではありません。

 問題は、決して[愛す・救う][見捨てる]の結果ではなく、(これ)()を見比べる神から与えられた理性(=(しん)()かみのことわり)です。

 この理性を以て、自分の行動を振り返り、次はどうするかを、自分で判断することです。

 御教祖が説く(みこと)(わり)を、お取り次ぎします。

・御教祖の教え1-神の心の運用

 御教祖は、(ゆい)(ごん)・第三条((きょう)()(ろく)参照)に、

『神は(じん)(思いやり)(すい)(中心・核)なり。愛の(かたまり)なり。これを運用して通ぜざることなき、(これ)、道なり。是を神道という。…』と記されています。

(自分が他人を愛するという本来の自然の心をもって人の心に訴えれば、必ずその誠意は相手に伝わるものです。

 それは愛というものが、(じん)(すい)と同じく神の心そのものであるからで、神の心を(もっ)て 理解してもらえないものはないのです。

 是が神の道です。)と教えられています。

・御教祖の教え2-全てを受け入れ・愛す1/2

 又、遺言の第二十九条に、

(あい)(こく)(あい)(いえ)なり。(あい)(しん)なり。(あい)(しん)なり。この一事、広く愛人類なり。愛動物なり。愛  世界なり。ここにおいて始めて敬神となる。愛国・敬神、()()(いつ)なり。』とあります。

(愛するという心は、神の心と同じであるのだから、自分で気付く気付かないに関わらず、全てを愛するということなのです。

 だから、国という大きな組織も家という小さな単位を愛することも、心という抽象的なものや自分の身という具体的なものを愛することも同じことなのです。     (続く)


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