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2013−1
自然(おのずから)の道(みち) |
管長 巫部 祐彦 |
信仰を受け継ぐ5.(まとめ)と今年の気象 |
幸福への道程は、1.七罪を犯さない。2.自分や先祖の犯した罪を祓う。3.長呼吸法で神気を戴く。4.八徳を積む。心掛けです。 (古神道・神理教を“本教”と記します) 冒頭2.祓の前段として、9月信仰の本質・意義と目的・10月家業と信仰・11月宗教は 必要か?・12月は筆者の体験を踏まえ、今月こそはまとめとします。 心の家業 例えば筆者には神理教という家業が有り、会社勤めの家庭には無い、と単純に分けられがちですが、現代社会は複雑です。 親子の勤める会社が同じだったり、会社は別でも職種が同じだったりと、親子で技術や情報が共有出来れば家業に準じるものです。 会社と同じで教師や医師等、親子が同程度の能力を持つのは難しいもの、職場が違って も家業のような家庭・親族も見られます。 また会社・病院・社寺等の家業が有っても、家族全員がそれを受け継ぐ事は出来ません。 現代は大部分の家に家業がなく、あっても子孫がそれを希望しない場合もあります。 しかし、一時代前までの日本人(他国でも)が持っていた家業に類する、心を繋ぐ何か (心の家業)は不可欠です。 心の家業(信仰)を受け継ぐ 天皇陛下や国王や大統領がいて国民の心が落ち着くように、家には家長が必要です。 兄弟姉妹の一部、或いは全部が家業を継げなくても、先ずはその家の先祖を守る人、次に家業があればそれを守る人が必要です。 そこに気が付けば先祖を守る事は能力が違っても出来ますし、家業は一定の能力は要るものの誠意や熱意があれば守れます。 家業とは、その家の先祖と一貫した意志を守る(=信仰を受け継ぐ)ことでもあります。 それが家族・親族・御先祖、或いはその組織に属する人達の安心なのです。 そこで、心の家業として信仰の大切さが理解出来ると思います。皆様には、本教の信仰こそが、先祖を守る安心で自然且つ最良の教えと悟られ、代々大切に受け継ぎましょう。 今年の気象(平成21年〜) 平成二十五年のお正月を迎えることが出来ました。皆様、お目出度うございます。 今年は癸巳、癸は豊雲野神で水の弟・巳は大戸之遅神で火の弟です。来年は甲午、甲は角杙神で木の兄・午は大戸之弁神で火の弟で、三年続いた相克もようやく相生となります。 振り返ると平成二十年は土に水を含み創造物の材料が出来、二十一年は土と土で基礎固めの年でした。 二十二・二十三年は続いて金で木を削るように、道具や組織が形成される年でした。 二十四年は水に土を入れ土地を広げて開拓し、前年に出来た道具や組織を水と土をこね合わせて、一層大きな物を作る年でした。 震災や台風被害の復興に取り組んだのです。 今年は、水と火で相克ですが凶≠ニは取らず、この二つは五行の二大元素ですから、最も大切な要素を得る年と言えます。又、 原点に立ち返り、大切な二つの要素を戴き、新たな出発点に立つ≠ニいう意味も持ちます。 本教二代管長伊豆彦大人命の著書にも 『教書・神理の声』の底本とも言える『火水の巻』があり、火と水の重要さが分かります。 水を火で湧かし食物を調理するように、生まれる命に必要な様々な物を作る年です。 とすると、例えば政治では年末の選挙により新たに立ち上がった政府が、原発やTPPや議員定数等、方向性を定める年となるでしょう。 私達は一見バラバラに見える二大政党や第三極等の動きを、あきらめることなく見極めるよう心掛けましょう。一人一人が見極めようとする心は、必ず国家の良心として働き、実際に良い方向に動くことでしょう。 そして来二十六年は火に木を焼べるように、物事に命を吹き込む年となります。 今年の吉凶 今年はどのような年になるのでしょうか。 前回の癸巳の昭和28年はNHKや民放がテレビ放送を始め、日本人のヴェニス映画祭受賞や日仏文化協定等、戦後文化が芽生えます。 政治・経済は吉田茂のバカヤロー解散等ありながら安定し、アジア各国との貿易協定も結ばれます。 その他の癸巳の年を辿ると、外国との交流と共に文化の発展がみられますが、戦争や談判という軋轢もあります。寺院間の宗教争議や内戦や政権の分裂が多く、一揆・打毀しも目立ちます。地震・洪水・大火もあります。 そこで今年は、善い面の文化や外国との交流を享受し、悪い面の災害や内外で無益な憎み合い等無いように気を付けましょう。 今年も私達はまず出来る部分で悪を防ぎつつ善を進め信仰と仕事に励み、健康で豊かな年となりますようお祈り申し上げます。 |