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2012−11
自然(おのずから)の道(みち) |
管長 巫部 祐彦 |
信仰を受け継ぐ3.(宗教は必要か?) |
幸福への道程は、1.七罪を犯さない。2.自分や先祖の犯した罪を祓う。3.長呼吸法で神気を戴く。4.八徳を積む。心掛けです。 (古神道・神理教を“本教”と記します) 冒頭2.祓の前段として、9月信仰の本質・意義と目的・10月家業と信仰について考えました。今月は表題の前に、これも避けて通れない宗教は必要か?について考えましょう。 宗教は必要か? ・宗教以前の世界 9月号では信仰について考え、その本質・意義を認めて頂いたと思いますが、 印度のバラモン・ヒンズー・仏教や中東のユダヤ・キリスト・イスラム教等、『人の理性で作った宗教』以前はどうだったのでしょう。 最後の氷河期と伴に旧石器時代が終える約一万年前に、ほぼ現代人の知力や身体能力が定まったという研究があります。 現代人との違いは大量の物質文明を持つか持たないかですから、そこを比較・考察すれば 『人の理性で作った宗教』即ち『 多くの人が人造教に関わるのは紀元後ですから、約8千年以上(日本は江戸期 初めに“大自然なる神を敬い、 その後“それぞれの教祖が指定する神仏を信じる”という『人の理性で作った宗教』即ち『 ・太古に宗教は不要 当時は『自然の信仰』が基本で、『人の理性で作った宗教』は、出来ても長く続きませんでした。又、教法もなく、『 宗教の教団や教法のない時代の人達は不幸せだったのでしょうか。当時の人達は教法の代わりに『自然の信仰』と大自然の中で生きる能力が備わっていました。神性を持ち、秩序感や正義心や自主性を保持していました。 人間らしく幸せに暮らしていたのです。 当時の人は皆、厳しい自然環境を生き抜く為に動物的な感覚、いわゆる霊感とも共通する力を持っていたと言われます。 目をつぶっても自分の 今も自然と近く共生するアメリカのナバホインディアンや日本のアイヌには、そうした感覚を保持する人がいると聞きます。 自然だけではなく、祖先との心の交流もあったことでしょう。 『人造教』以前の自然の中で生活する人には、信仰はあっても宗教は不要だったのです。 ・精神文化と物質文明のバランス 宗教が発生した理由は、一万年前には無かった物質文明が人類の進化や対応能力を 『自然の信仰』もこの流れに 世界の中で日本に神道の形と本教の教えが その意味では、日本に形として太く ・押しつけの宗教 又、物質文明の発達してない地域の人達に『人造教』を親切ごかしに押しつけることは、返って 『人造教』は結果的に植民地政策の先兵となったことは否めません。仮に宗教の教化を通じて文明や物品と伴に保護や恩恵を与える積もりでも、結果的に害の方が多いのです。 もし『人造教』を勧める心は純粋でも、結果的に神の心には ・現代に必要なのは 現代の発達した物質文明を人はもう手放すことが出来ません。そこで現代は宗教が必要となりました。ただそれは、人造教でなく天造教であるべきなのです。 現代は物質文明と精神文化との折り合いが未成熟です。そこで、受け継ぐものとして、信仰と同様に宗教も不可欠なものの『天造教』が必要、ということになります。筆者の体験とまとめは来月にまわさせて頂きます。 |